FinePix F50fd (ISO100) 35mm F5.0 WB:日陰
『はにかみ屋さん』
写真をクリックすると大きな写真(300万画素。1200万画素から縮小して軽いシャープネスだけ掛けたもの)を表示します。
フジフィルムから、F50fdの後継機「FinePix F60fd」が発表されました(8/23発売)。
http://www.fujifilm.co.jp/corporate/news/article/ffnr0218.html
F50fdからの主な変更点は、液晶画面の大型化した(2.7→3型。横からの角度でも見易くもなっているらしい)ことと、「オートシーン検出(シーンぴったりナビ)」が付いたことです。
公式ページのサンプル画像
http://fujifilm.jp/personal/digitalcamera/finepixf60fd/portfolio.html
サンプル画像(3枚)を見た限りでは、F100fdではなく「F50fdの傾向を受け継いでいる」画質(等倍で見るうわべの画質ではなく、縮小や印刷時に自然でキレのある画質)のように思います。(※3枚だけでは、ちょっとまだわかりません)
オートシーン検出は、マクロ撮影も自動で判定できるようで、マクロモードに切り替えなくても花の接写などができそうで、カメラに慣れない人にはかなり使いやすくなりそうです。
F50fdでも、機械音痴なうちの母親が、ほとんど失敗なく綺麗な写真を撮ってきます(ISOをAUTO400。フラッシュもAUTO設定)ので、オートカメラとしての完成度も更に高まったかもしれません。
レンズはF50fdと同じく35mm〜105mm(35mm判換算)です。
28mmレンズでしか撮れない場所(狭い部屋や、後ろに下がれない建物など)が時々あるのも事実ですが、35mmスタートの利点「中央に写るものと端に写るものの写り方の差(歪み)が少なく自然」「無理をしていないので光学的な画質面でも有利」というのも忘れないでください。
28mmと35mmどちらが上というわけではなく、それぞれに利点があり写りも違いますので、どちらが「自分に合うのか」「好きなのか」で選ぶのがいいと思います。プロの写真家さんたちも、35mmや50mmの単焦点レンズを好んで使う方も多く、それぞれに味があります。
リコーのデジカメ等では搭載されていますが、24〜28mmのデジカメでも、電源を入れたときに「35mmや50mm相当の位置で撮影開始」に設定できると、広角寄りデジカメでもかなり利用価値が上がりそうです。
(右に続きます)
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FinePix F50fd (ISO100) 35mm F5.0 WB:日陰
『猫じゃらしも生き生きと』
写真をクリックすると大きな写真(300万画素。1200万画素から縮小して軽いシャープネスだけ掛けたもの)を表示します。
レンズのmm数(焦点距離)だけでなく、世の中全て何事にも「一長一短」があります。
例えば「CCD(CMOS)の大きさ」にしても、現状最も大きな「フルサイズCCD(COMS)」が一番良いわけではありません。ISO800や1600以上で大きなプリントをする人にとっては画質向上に大きな意味がありますが、逆に「被写界深度が狭すぎてボケすぎる」「レンズの周辺部の光量が落ちる」「カメラとレンズが大きく重くなる」という短所は産まれます。
「被写界深度が浅すぎてボケすぎる」については、それを演出に使う方にとっては利点となることもあるかもしれません。ですが、「背景が何が何だかわからないまでボカすこと」は、逆にその場の状況がわからなくなってしまうことになるので、自分としては決して長所にはなりえないと思っています。
繰り返しですが、フルサイズは「高感度での大判高画質」が必要なスポーツ記者の方向けで、写真を愛好する方にとっては、APS-Cサイズやフォーサーズのほうが「写真隅々までの画質」「適度なボケ」「カメラの重さ(撮りやすさ)」で上回っているような気がします。
(ちなみに、「低感度域の画質」は、最終的にJPEG出力することを考えると、これ以上CCDサイズを大きくしても改善の伸び白はほぼありません)
何でも、「スペック表で1番」「価格が一番高い」ものが、どんなときでも1番ベストと捉えられてしまうことが多いですが、実際に使ってみると違うことも多いです。
上のF50fdの写真(トンボとねこじゃらし)は、背景が綺麗にボケて、なおかつ「その場の雰囲気も認識できる」範囲の「ボケすぎないボケ」で写ってくれています。一眼タイプの大きなCCDでのマクロ撮影では、同じようなボケ味と被写界深度で気軽に撮影するのは難しいと思います。
逆にF50fdのような小さなカメラだと、少し距離の離れた人物やペット撮影時には、背景をボカすことが難しい(かなり離れて望遠でも限界がある)ので、そこは小さなカメラの弱点となります。
自分的には、APS-Cサイズではマクロ撮影のときの被写界深度が狭すぎる(&背景がボケすぎる)と感じるので、フォーサーズ(4/3型。F50fdのCCDと比べて面積約4倍強)ぐらいの大きさの写り(深度とボケ具合)がバランス良さそうに思っています。
ただそれでも、もし常用をマイクロフォーサーズのカメラに替えたとき(あくまでも現時点での予定です)に、このF50fdの写りの感じが恋しくなるのかもしれません。それぞれのカメラに長所・短所、そして味があるのだと思います。
2008.8.13更新
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