PC Engine emulator
”Ootake”
「パソコン環境による遅延」を解消する
 


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こんにちは。PCエンジンエミュレータ「Ootake」を製作しています中村です。
"Ootake"は、出来る限りの操作遅延を解消する仕組みで入力遅延を解消(軽減)していますが
パソコン環境によっては、ジョイパッドの操作に遅延が発生してしまうことがあります。

このページでは、その解消(軽減)方法について記載したいと思います。

「ジョイパッドのドライバの問題による遅延」の解消方法

最も遅延の原因となるのは、ジョイパッド(またはプレステパッド変換機など)のドライバです。

昨今のジョイパッドには、振動機能やキーマップ変更機能 などの付加機能が付いているものも多いです。その場合、メーカー独自のドライバが付属しています。その「メーカー独自のドライバ」の質が高くない場合「大きな入力遅延」を引き起こします。

もし、ジョイパッドの反応が悪いなと感じた場合、「メーカー独自のドライバ」をアンインストールしてみてください。「マイクロソフト標準のドライバ」に置き換わり、振動機能など独自の機能は使えなくなりますが、ほとんどのジョイパッドで遅延が解消されると思います。

これでも遅延が解消されなかった場合、USB接続のジョイパッドなら、「マザーボードのチップセットのドライバ」を最新のものに更新することで、反応が良くなることもあるかもしれません。自作パソコンの方は更新してみてください。
 


「プレステパッド変換機の問題による遅延」の解消方法

プレイステーションなどのゲーム機のコントローラをパソコンに接続できる「変換機」を使っている場合、質の高くない変換機ですと遅延が起こることがあります。

逆に「質の高い変換機」では、ほぼ遅延無く入力できますので、もし遅延を感じた場合は、Googleなどで検索して「質の高い変換機」(低価格のもあります)への買い替えをお勧めします。

「プレイステーションの純正コントローラ」は、ボタンの質が高く耐久性もあるので、特にプレステに慣れていた方はお勧めです。(パソコン用のジョイパッドでは、なかなかボタンの質と耐久性のいいものは少ないようです)
 


「液晶ディスプレイによる遅延」の解消方法

ほぼ全ての「液晶ディスプレイ」は画面を表示する際に、「1フレームのバッファ」に画像を溜めた上で加工(色やアスペクト比の調整)し、その後、液晶へ表示する仕組みになっています。

ですので、必ず「最低1フレーム」は表示が遅延します。更に、その「加工(色やアスペクト比の調整)」に時間が掛かってしまうディスプレイの場合、より大きく遅延します。

ノートパソコンに内蔵されている液晶ディスプレイや、一昔前のシンプルな液晶ディスプレイでは、ほとんど遅延は起こりません(1フレームで済みます)。

「人間のジョイパッドの入力」は、ディスプレイの表示を見てから入力することになるので、表示が遅延すると、そのぶん「ジョイパッドを入力してからの反応」も遅延することになり、アクション,シューティングゲームの楽しさ(自キャラを操る爽快感)が損なわれてしまいます。

各人によって、遅延の感じ方も異なるので、一概には言えませんが、「3フレーム」表示が遅れると操作に引っ掛かりを感じる方が多いようです。自分的には「2フレーム」までが慣れれば(比べなければ)なんとか快適に遊べる感じで、できれば「1フレーム」に抑えたい感じです。「1フレーム」ならば、超ハイレベルゲーマーの方以外は「ブラウン管と遜色なく遊べる」のではないかと思います。

解消方法は、ディスプレイに「ゲームモード」「スルーモード」などの設定がある場合、それに切り替えてみてください。ちなみに、ブラウン管のディスプレイでも、新しいタイプのものには液晶同様の遅延があり、「ゲームモード」設定があるものもあります。

「ゲームモード」や「スルーモード」がないか、あっても、遅延が大き目の液晶ディスプレイも多いようです(特にハイビジョン解像度クラスのもの)。その場合は、ゲーム専用に少し古めの15インチ液晶などを安く買うか、遅延の少ない評判のものをGoogleで探して買い替えをお勧めします。

液晶の「スペック表に書いてある応答速度(2msとか16msとか)」は、遅延に対してはスペック数値どおりの差が出ないので、応答速度は気にせずに、「表示までの遅延」が少ない機種を選んでください。(残像に関しては「応答速度の数値」が低いほうが良いです)

筆者は、MDT242WG(三菱製)で「スルーモード」に設定し、ほぼ1フレームの表示遅延環境でプレイしています。「スルーモード」にしない場合(ほぼ2フレーム遅延)と比べると、「実機+ブラウン管」に近い、コントローラに自機がへばり付いているような操作感覚(一体感)でOotakeをプレイできています。スーパースターソルジャーなどの得点にも差が出ます。
 

2008.05.06 Written by Kitao Nakamura.


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