競馬ソフト「名馬3」ver1.26で、作者が研究して編み出した、騎手の「オーバーペース敗因率」「スローで後方敗因率」を表示できるようになりました。 オーバーペース敗因率…芝(良稍)の1600m以上レースでの敗戦(人気よりも着順が悪かった)レースのうち「速いペースで飛ばしすぎたことが敗因」と思われる割合を表示します。
スローで後方敗因率…芝(良稍)の1600m以上レースでの敗戦(人気よりも着順が悪かった)レースのうち「スローで後方に溜めすぎたことが敗因」と思われる割合を表示します。
「オーバーペース敗因率」が低い騎手に注目すると、多く騎乗しているジョッキーの中では武(豊)が5.0%で1ランク抜け出した低い数値を叩き出しています。それから、安藤勝、蛯名、岡部。いわゆる「うまい」と言われている騎手の名が並びます。 意外だったのは田中勝(すいません)。大一番でへまをやらかしている印象が強いですが、いい数値が出ています。 それから、レース数が他のジョッキーより少なめですが、それでも愛知の吉田稔の3.4%という数値は群を抜いています。実際のレースぶりもいいですし、来年中央に入ってきたら活躍するジョッキーの一人ではないでしょうか。 「オーバーペース敗因率」が高い騎手に注目すると、もうダントツで個性的なジョッキーが独りいます。その中館は、「スローで後方敗因率」もダントツで低く、とにかく「逃げる」「先行する」というこだわりが感じられます。ただし馬券的には、ペースが速くなりそうなときは敗戦の率が高いので要注意です。 それから、藤田、池添、本田、江田照、ペリエも「オーバーペース」の傾向が強く、攻めるレースをする傾向があります。 「スローで後方敗因率」が低い騎手は、藤田、中館、本田。「オーバーペース敗因率」が高めの騎手と一致します。 藤田は、「オーバーペース敗因率」と「スローで後方敗因率」を足した数値が群を抜いて低く、敗因がペースミスによらず、常にいいペース配分ができているであろうことを示しています。 「スローで後方敗因率」が高い騎手は、武豊、安藤勝、ペリエと、いわゆるトップジョッキーが名を連ねます。トップジョッキーがスローで構えるタイプだから、日本はスローなレースが多いのか。それとも、やはりじっくり構えて乗るほうが結果が出るものなのか。はてまて、じっくり乗ったほうが馬主・調教師の受けがいいということもあるのかもしれません。 エンターテイメントとしての競馬は、スローな流れのレースよりも、「淀みない流れでの力勝負」のほうが面白いと、個人的には思っています。こうして分析してみると、攻めるレースをしながらも上位で結果を出している藤田や中館、池添、本田、江田照あたりを応援したくなります。 と、こんな感じで、各騎手の個性が、数値にも意外なほど現れてきます。 競馬というのは本当に奥が深く、面白いスポーツだなぁと改めて感じました。